「火山のふもとで」 松家仁之(まついえ まさし) [本]
建築設計事務所に運よく就職した主人公が29年前のことを回想しています。
所長の村井、年齢は70代半ば。
夏には浅間山のふもとに主だった職員達は移動してそこで仕事をするのです。
「国立現代図書館」のコンペに参加する仕事をメインにそこでの様子が描かれています。
小説の始めはどうしても建築や建築家の話になり建築のディテールの細部まで描写してあり、それを想像するのだけれど私の想像力ではなかなか思い描けず遅々として読み進みません。
フランク・ライト・ロイドの生き様まで紹介してあり、こんなところでロイドの詳細を知るとは不思議なことです。
「アスプンルド」という建築家も初めて知りました。
そのアスプンルドという人の図書館の設計で、コペンハーゲンに「円形の書架」が存在することを知り驚きました。
写真を見たら司馬遼太郎記念館を思い出しました。
円形ではないけれど壁面の天井から下まで書架が並んでいます。
読み進むにつれてこれは誰かモデルがいるんだろうな、と思ってました。
読み終わって調べてみると吉村順三という建築家のようです。
建築に携わっている人ならすぐに察しがつくらしいです。が、吉村順三も初めて知る建築家でした。
重厚な雰囲気の小説でした。
50代でこの本でデビューに驚きの声があげられていました。
確かにすごいです。
前職は何をされていてんだろう?と思って調べると雑誌の編集者だったそうです。
「なるほど」
若い頃は建築家をめざしていたそうで、建築に関する薀蓄がこの小説内で披露されているというわけですね。
この本を読む前の前に読んでいた小説に「山の上ホテル」が登場してました。
そしてその次に読んだ東京建築の案内本にいきなり「山の上ホテル」が登場してびっくり・・・。
建築の本ですから当然のごとくフランク・ライト・ロイド・がでてきます。
そしてこの本でロイドの生涯を知ることとなり、連続して読んだ3冊が数珠繋ぎで関連がありこれまたびっくりしました。
しかもこの3冊は予約して用意できた順番に借りてきていたのです。
確かに建築にまつわる本ばかりですがそれらを自分の意思とは違うところで連続して読んだわけです。
ちょっと不思議なご縁でした。
建築物に造詣がおありのつぐみさん
興味を持ってしていると、本当に不思議
向こうからやってくるんですよね。。。
by mirro (2013-02-22 22:41)
mirro さん、造詣なんてとんでもないですよ(苦笑)
ただ単に興味があるだけです^^
何か興味を持ちだすときっとそこに目がいくんでしょうね。
でもそれだけでもない気もします^^
by つぐみ (2013-02-23 20:29)
本当に、ご縁だったんですね!
私も、たまにあります。いろいろ繋がる??ご縁。
本は実際に面白そうですね!!
私も縁があれば、古本屋で見つけられるかしら。と気楽に眺めてみます。
by tacoe (2013-02-24 20:30)
tacoe さん、「繋がるご縁」不思議です。
昔のご縁がいきなり繋がったりもしますよね。
そういうご縁を大事にそして楽しんでいきたいと思っています^^
by つぐみ (2013-02-25 16:38)