ドラマ「火の魚」 [テレビ]
先日NHKで放送された平成21年度文化庁芸術祭 大賞受賞作品。
録画してたのをようやく観ました。
脚本家が渡辺あやさんなんですよ。
私の大好きな脚本家なのです。
年老いた著名作家と彼のところへ原稿を取りに行く若い女性編集者とのふれあいを描いたものです。
かなり偏屈なオヤジを演じる原田芳雄さん、編集者を演じる尾野真千子さん。
1時間弱のドラマでしたが余韻を残すいいドラマでした。
この原作が室生犀星ということがわかり、図書館で借りてきて読んでみました。
久しぶりの純文学小説?
現代とはいえ、文体が今とは違うので読み辛かったです。
原作とは少し内容が違ってました。
ドラマの方が親近感もあり説得力ありますね。
この編集者の名前が「折見とち子」さんという名前でちょっと変わってる名前の設定だと思っていたのです。
借りてきた本が文庫本だったので後ろに解説がありそれを読むと装丁家の「栃折久美子」さんが室生犀星の「蜜のあわれ」という本の装丁に使われた金魚の魚拓から生まれた小説だと知りびっくりしました。
「火の魚」が収録されています。↓
蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ (講談社文芸文庫)
- 作者: 室生 犀星
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1993/04/28
- メディア: 文庫
学生の頃にどこかで栃折久美子さんの名前を知り装丁家という仕事があるのだと知ったのです。
それにしても栃折久美子さんって室生犀星と仕事をなさったのかとそれもまたびっくりでした。
まだご存命なんでしょうか?
と思って調べると1928年生まれで今年82才になられるわけですね。
ウィキペディアを読んでいくと、また新たな事実を知りあら、そうだったんですか・・・。
それにしても著名な本の装丁の多いこと!
スゴイ人なんですね。
栃折久美子さんは、栃折久美子ルリユール工房の責任者は引退し、自分自身の工房も閉じましたが、(本格的製本には大きなプレス、裁断機などが必要です。)健在ですよ。簡単なプレス機一台を持ち、やりたい本だけ製本しています。昨年は海外に出かけたりしています。
弟子たちが東京池袋の西武百貨店のカルチャーセンター(コミュニテイ・カレッジ)の中に専用の部屋がある「ルリユール工房」を運営しています。
近況としては、8月に、日経ビジネスにインタビューが掲載されたのですが、会員登録しないと題名しか読めません。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20100820/215909/
9月20日に地上波で再放送されるという事なので
楽しみです。
by ykom (2010-09-14 13:17)
ykom さん、情報をありがとうございました。
会員登録をして読みました。
栃折さんお元気そうですね。
「紙の本と電子書籍は住み分けする・・・」というのには同感です。
テレビで放映されるのですか?
by つぐみ (2010-09-14 20:08)