「迷宮のレンブラント」 [映画]
題名に「レンブラント」が入っていたので観ることにしました。
伝記的な映画かな?と勝手に思っていたのですが全然違いました。
とある画家。なかなか自分の作品を発表できないでいました。
ただ、父親が贋作に関わっていたのでその仕事が廻ってくるのでした。そして父親よりも上手なためその仕事の依頼が絶えない感じです。
父親にもやめるように諭されるのですがそんな時に大きな依頼が舞い込みます。
贋作者はあまり目立つような作品には手を出さないのですが今回はレンブラントの行方不明になっている大作の依頼でした。
そこからどんどんいろんな展開になります。
映画の冒頭シーンはこの画家が警察に追われて逮捕される様子から始まるので 「あぁばれたか・・・。」と思いますが・・・。
ことの始まりを振り返る形でドラマが始まっていきます。その展開がハラハラドキドキという展開でドラマティックです。
そして大どんでん返しには爽快感もあってなかなか面白い映画でした。
1997年の映画ですがそれほど古さも感じられず、その頃から贋作には科学的な検査もされていることがわかります。
なので贋作を作るにあたって絵の具からその当時の成分を分析してそういう絵の具も使っている様子が描かれています。
逮捕されて裁判になるのですがそのあたりも見所です。
贋作裁判で有名な「ファン・メーヘレン」のことも引き合いに出されてきます。
その贋作事件のことが書かれた本がこちらです。
映画とは関係なくたまたま以前にザーッと読みましたが画家の哀しい性が感じられました。
絵を描く才能があるのに評価されない・・・。
フェルメールを超える絵が描けるのに評価されない・・・。
そんな思いが贋作を描くことに力を注ぐことになってしまいます。
それは贋作を作る事が目的ではなくて自分はこれだけの絵が描けるということを証明したい、という思いからなのだと思いました。。
そして案の定、鑑定士が「本物」とお墨付きを与えるのです。
溜飲を下げたのでしょうが結局逮捕され奈落の道をたどってしまうのです。
やっぱり贋作をつくるということは罪ですからそれ相応の報いを受けるのかもしれません。
そんなことを思っていたらまた贋作事件の本を知り読みました。最近の事件ということで本人が執筆しています。
「ピカソになりたかった男」です。
次に載せます。
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