読書記録 シリーズ編 (2018.3) [本]
([ほ]4-3)活版印刷三日月堂 庭のアルバム (ポプラ文庫)
- 作者: ほしおさなえ
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2017/12/05
- メディア: 文庫
このシリーズ3作目となりました。
あぁ、やっぱりいいなぁ、この雰囲気。
採算が取れてるのかとか気になることを登場人物に言わせてそこをとりあげていくか、と感心しました。
小説だからあえてそれに触れずに済むのですけれど。
主人公弓子の母が亡くなることを描いた章では涙が止まりませんでした。
短歌を作っていてそれがキーワードというか後のキーポイントになります。
庭のアルバムってそういうことだったのか。
三日月堂で作られた印刷物から話が自然に進展していくのが心地よいです。
大きな機械を動かすことになりそうで新たな展開が見えてきました。
小さくまとまった小説になるのかと思ってましたがいやいや、そんなことはない、大海原への船出ですね。
この後が気になります。
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「なでし子物語」「地の星」と続いてなでし子物語の3作目。
時系列としては「地の星」の前の話です。
「地の星」では一気に12年経過して主人公が幼なじみの立海ではなく龍治と結婚して驚いたのですがこの本でそのいきさつがわかります。
「あぁ、そうだねぇ、そんな状況じゃ結婚しちゃうよね。」と納得です。
決して嫌いで結婚したのではないのが救いです。
でも「地の星」ではその後あんまりうまくいってないのは残念なことですが。
この本からでも読めるように以前のことを説明するべく時系列がいったり来たりしてちょっと読みにくさはありますが仕方ないことでしょう。
4作目となる続きが掲載されていくようです。
本となるのは1年か2年後でしょうか。
それを楽しみにしておきます。