京の至宝 黒田辰秋展 [美術]
チラシを見て「漆器」ということとこの形に興味を持ち行ってみたいな、と思いました。
漆器だと思っていたので茶器とかの器が多いのかと思っていたのですが家具なども手がけていてちょっと意外な感じでした。
河井寛次郎や柳宗悦との出会いが大きかったようです。
もともと生家は塗師(ぬし)屋だったそうですが分業制に疑問を感じて一貫制作を志したそうです。
京都大学北門前の「進々堂」店内のテーブルセット、「鍵善良房」店内の大飾棚など現在も残っているそうです。行かれたことがある方は「あれか」と思われるかもしれません。
黒澤明監督の椅子も圧倒されました。「王様の椅子」と言われていたそうです。背中の文様「彫花文」に目を惹きつけられました。独特の「流稜文」も綺麗でした。
漆塗りというと黒や朱の物を思い浮かべるのですが「拭漆」という技法が使われた家具がありました。木目を浮かび上がらせています。
螺鈿の作品もありました。メキシコアワビを使った螺鈿は青くキラキラ輝いてました。それを内部に使った水指が目を惹きました。「乾漆八稜水指裡耀貝螺鈿」です。外は黒の漆器ですが中が螺鈿で宝石箱のようにキラキラ輝いています。これに水を入れるとどうなるんだろう?と興味津々でした。
なかなか面白かったです。