「日本人の知らない日本語」 [本]
著者の1人である海野凪子さんは日本語講師で外国人相手に日本語を教えていると思いがけない質問に出会うそうです。
そんな面白い経験を集めたコミックエッセイです。
敬語は日本人でもなかなか使いこなせていないように思います。
私もどれが正しい使い方なのかよくわかりません。
テレビで耳にしてそれが間違っていても耳が覚えていて使ってしまっていることが多々あります。
特に最近丁寧というか謙譲しすぎている感もあって「なんだかなぁ・・・。」と思いながらもどれが正しいのかわからずにいます。
電話などで「○○さんは、いらっしゃいますか?」というのを「おられますか?」と尋ねてました。
「おる」というのは謙譲語なんだそうで尊敬の「られる」を使ってもダメなんだそうです。
気をつけなくちゃ。
「おっしゃられました。」というのも誤用だそうで「おっしゃる」が尊敬語なので「られる」をつけると二重敬語になるからだそうです。
でもよく耳にしますし、使っているかもしれません。
「おっしゃいました。」でいいそうです。
「お召しがりください」というのも本来は間違った用法だそうです。
「召し上がる」で尊敬語なので「お」をつけるのはおかしいわけで「召し上がってください。」だそうです。
でも最近多用されていることから許容されている面もあるようです。
「お」「ご」を多用されることが多いです。
そこまで丁寧に言わなくちゃいけないのかと思います。
商売や師弟関係でなければ普通でいいと私は思っていますが耳から覚えてしまってて使っていることもありますね。
「いただく」も最近よく使われてます。
「ご覧いただく」も二重敬語かな?
「拝見させていただく」もどうかな?と思いますがどうなんでしょう?
「ご本を拝見させていただきました」なんていう言い回しをよく耳にします。
どんな偉い人なんだ?そこまでへりくだらなくちゃいけないの?と思うのは傲慢なんでしょうか?
「お疲れの出ませんように。」という言葉、ねぎらいの言葉かと思っていたのですがそうではないようです。
「頑張ってください」というのを挨拶のようによく使ってますがこれを目上の人には使えないので「お疲れの出ませんように。」というのだそうです。
ねぎらう時は「お疲れ様でした。」
「ご苦労さまでした。」というのが丁寧な言葉かと思っていたのですがこれは目下の人に対して使う言葉なんですね。
時代劇などでお殿様が「ご苦労であった。」とか言ってますね。
「お疲れ~」なんて軽く会社などで言い合ってるので軽い感じがしてたんですが目上の人に対しても「お疲れ様でした。」でいいわけです。
そういえば「お疲れの出ませんように」というのはお葬式などでよく使ってますね。
確かに「頑張れ」と言いたいところを目上の人には言いにくいので「お疲れの出ませんように。」なんですね。
ちょっと間違った使い方をしていたように思います。
当たり前ですが慣用句はそのまま使っていいそうです。
「背に腹はかえられない」を「背におなかはかえられない」では確かにおかしいです。
敬語の勉強をしたらいいのだけれどぴったりくる本がみつからないのを言い訳に学ぶ根気がなくなってきています。
言葉は生きているので時代と共に変わるのもわかるのですが正しい使い方は心がけたいです。