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「黄金のアデーレ 名画の帰還」 [映画]

 
黄金のアデーレ.jpg 
 
 
12月に観に行きたいと思いながら行けなくてテレビで放映されるのを気長に待つしかないかな?と思っていたらシネリーブル梅田で1/29までやってました。
しかも私のちょうど行きやすい時間帯でまるで「行きなさい!」と示唆されたようです。


第二次世界大戦中にナチスに奪われた絵で伯母をモデルにした絵なのでそれを取り戻そうとする実話です。

主演されている女優さん、凜としていてそれでいてユーモアたっぷりでかわいらしさも持ち合わせる素敵な女性を演じてます。


映画の前半、裁判のやりとりで進展がなくて眠たくなってきてました。
そして後半に入ると戦争中、彼女がオーストリアから脱出する様子を描き出した途端、目が覚めました。
脱出できることはわかっていてもハラハラドキドキ。
こんな時代に二度となってほしくないです。

家族、友人、財産など何もかもを奪われた嫌な思い出しかないオーストリアには行きたくないと彼女は言ってましたがそれでも絵を取り返すためにオーストリアに向かいます。

知り合いの若き弁護士にその裁判を依頼します。
彼は最初はお金目当ての仕事だったのに祖父(アーノルト・シェーンベルク)がユダヤ人であったことなどから却下されたことでその理不尽さに納得がいかず再就職した弁護士事務所を辞めてまでこの仕事に取り組みます。彼の奥さんも怒りながらも彼を応援する姿がいいです。

おばあさんと孫ほど年齢の違う2人のやりとりも面白かったです。


観に行くことができて良かったです。

クリムトの絵にこんな社会的な問題が潜んでいたとは知りませんでした。

この絵 「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像」はオーストリアのモナリザとも言われていたそうです。



ナチスに奪われた絵のほとんどがその持ち主に返されていないそうです。
ナチスに没収されて焼かれた絵も多数あるようです。




以前兵庫県立美術館でクリムトの絵をみましたがまた観たくなりました。