朝井まかて さんの本 2冊 [本]
時代物は苦手なのですが朝井さんの本は面白いので手がのびます。
年末にに2冊読みました。
江戸幕府五代将軍 綱吉のお話です。
タイトルにあるように「最悪の将軍」。 ほとんど評価されていないのかもしれませんが新しい解釈もあるのかな?と読みました。
兄である四代将軍家綱の急死によって思いがけず将軍となった綱吉。
高い志もなかなか理解されずむしろ曲解されたりしたのかもしれません。
大火や地震、洪水、浅間山噴火、富士山噴火 赤穂浪士討ち入りまでいろいろと起こり普通に政治を行っていてもなかなか民からの信頼は得られにくい状況だったようです。
為政者は孤高なんでしょう。
歴史をよく知っていたらもっと面白く読めたのかもしれませんがそれでも充分楽しめました。
こちらは江戸幕末のこと。
江戸城明け渡しの際、大奥の女性たちもまた出ていかなけらばならないのです。
そのさなか、用事を思い出したり、大奥にいた猫を探したりして外へ出そびれてしまったりした女性がいてその女性たちのお話です。
一人は最後に確認して出ようとしたのでしょう。
早く出なければいけないのに針競いをしたりして夜を迎えてしまうのですがこのあたりは読み物的だな、と思いました。夜が明けて官軍の人たちが江戸城内に入ってくるので隠し扉や裏道を通ったりして外へ出るのですがそのあたりはスリリングでした。
江戸城明け渡しのこともよく知りませんが確かに大奥の女性も出て行かねばならず大変だったのでしょうね。
反乱も起こらず無事に事が運んだものだと感心しました。
余裕があればそれらのことも知りたい気がしますがなかなかそこまではたどりつかないです。
読み物としては面白かったです。